近年、中大規模倉庫の木質化を求める声は多い。CSR (企業の社会的責任)活動の一環として、木質化によるCO₂固定化（カーボンストック）という環境配慮の意図が背景にある。当プロジェクトでは、中大規模建築をターゲットにした新たな木質化の手法の開発を目的とした 。主 架 構 の 鉄 骨フレ ームにC LT ( C r o s s Laminated Timber)耐震壁を組み込んだハイブリッド構造とし、純鉄骨造同等のコストで木質化（≠木造）を図る新たな構造システムである。将来的には、このシステムを用いた木質化倉庫の広域的普及を目指している。新たな手法により木質化された倉庫建築は、文字通り物品の倉庫であると同時に、カーボンストックの場になるとも捉えられる。