本施設は就職に必要なものづくり分野を含む技能・知識習得のための職業訓練校であり、今後、推進される障害者職業センターとの合築の最初の事例として、障害者との同時利用への配慮が求められた。RC造の教室棟の1、2階は座学教室・PC教室、3、4階は障害者職業センターで相談・座学・職業能力評価、技能訓練室等がある。S造平屋の実習棟は模擬家屋製作などを行う実習場・木工機械場等がある。隣接する既存本館と床レベルを合わせ、音に敏感な障害者への配慮として技能実習の騒音発生側を開口のないRC外壁とするなどの配慮を行った。受講者の不安を和らげる明るく木調を取り入れた内装デザインとした。建設技術講習に親しめる工夫としてRC、S造の柱・梁・ブレースの構造材、仕上材の素材感を活かす意図からファサードはシンプルなRC構造の格子をデザインに用いるなど、魅力ある空間づくりにつとめた。