「ベルアンサンブル」は、病院（ベルピアノ病院）、特別養護老人ホーム（ベルアルプ）、サービス付き高齢者向け住宅（ベルヴィオロン）の3 施設の複合施設である。 1 敷地の中に社会医療法人と社会福祉法人の施設が１棟として成立している全国でも珍しいケースの施設である。3 施設のエントランスを１ヶ所に集め、地域の方々が「安心」して医療・介護・福祉（「健康」）の相談等ができるようにワンストップサービスの総合窓口である「地域連携・在宅療養支援センター」を中央に設置した。また、エントランスを中心に、レストラン、売店、地域交流ホールなど「賑わい」の場を整備し、法人の施設のテーマである「健康と安心と賑わいの街」をつくっていった。　配置計画において、北は先の区画で建った戸建住宅、南は交通量の多い高架道路となっており、建物配置は内部に向かって開放する「囲み型配置」の計画とした。外に面するファサードは、壁面を中心とした構成として住戸への視線、遮音に考慮したものとした。それ故に内部には、中庭、屋上庭園、緑化等を随所に盛り込み、緑、光、風、自然を感じる環境を創設した。