求職者の職業スキルと資格の取得をサポートする国の施設である。各都道府県に設けられた「ポリテクセンター」と呼称し建築や電気工事、介護などの講義や実技の各種職業訓練を一定期間受ける事で、就職に有利な資格を取得するための技術を学ぶことができる。多くのセンターは敷地内に増築を繰り返し、順次建て替えてゆくことで建築や設備の更新を進めるが、本件は山形センターの老朽化した本館（管理事務と教室など）を一部の実習棟も含めて統合改築するプロジェクトである。

既存本館と６棟の別館や実習棟を継続使用しながら、本館を増築棟として建設し、残置する棟と合わせて全体機能を再構築した。新本館の平面形はシンプルかつ高効率なものとしてローコストに構成しているが、内外装は先端技術の学び舎にふさわしいメリハリの効いたデザイン計画としている。