大阪Project 15

新仁会病院

仁(思いやり)のある病院を目指して

新仁会病院の「仁」という文字には、「思いやり」という意味があります。
1980年開院以来、新仁会病院は「心ある誠実な医療」を提供するために為すべきことは何か、真の安心をもって受けていただける医療・介護とは何かを常に考え、「思いやり」をもって地域を支え続けてきました。

この新仁会病院の中心にある「思いやり」という考え方を継承し、これからも全ての人にとって思いやりにあふれた建物の姿を目指すことを目標に設計をすすめました。

まずは、患者と患者家族への「思いやり」です。
長期入院患者が多い点に注目し、十分な療養環境を整えるだけではなく、生活の場として環境を整えることに注力しました。
また、患者家族の心の負担を少しでも軽減できるよう、患者の居場所に加え患者家族が時間を過ごせる環境の整備にも配慮しています。

次に、職員への「思いやり」です。
入院している患者や家族を支え続ける職員には、なかなか見えづらい負担が多くのしかかっています。
効率的な看護動線や患者を見守りやすい空間構成に加え、継続する緊張を少しでも和らげられるような職員の居場所づくりにも配慮しています。

複雑な機能を内包する病院という施設としてだけではなく、「思いやり」という医療の根本を支えることのできる建物として、これから長く使い続けられることを願っています。

建築設計部 有谷 友孝

大阪府和泉市寺田町2丁目7−39Google Map
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