芸術広場
Photo 松村芳治
クスノキの大木を取り囲むようにデッキ空間を設け、屋外に面した音楽教室での授業では合奏のステージとしても利用する建物を2階建てとし、勾配屋根をもつ普通教室が集まったように小さく分節化した建物
Photo 松村芳治2階は木造とし、温かみを持った空間にするとともに、通風・採光も大きく確保した快適な普通教室
Photo 松村芳治様々な活動をうむように仕掛けを作り、普通教室と連続した学びの場になるアクティブスペース
Photo 松村芳治メディアホール
Photo 株式会社 伸和
日常は児童の上下階の移動動線としても使用でき、発表・展示の場として児童に限らず、先生・地域の人も利用可能
大阪Project 9
守口市立さくら小学校
学校全体を木に包まれた学びの場に
さくら小学校は2校の統合校です。建物を2階建てとし、勾配屋根をもつ普通教室が集まったように小さく分節化した建物とすることで周辺の戸建住宅地と調和するように配慮しました。
敷地には100年以上前からまちを見守るクスノキの大木がありました。記憶の継承とともにこどもの多様な学びを内外問わず生み出すきっかけとしてクスノキを保存し、「学校全体を“木に包まれた”学びの場」を目指し、設計を行いました。
普通教室前には「アクティブスペース」として少人数授業での利用や発表・展示の場所として活用できる場をつくり、学年を問わず、学校全体で学びを展開できるようにしました。また、すべての特別教室の前には「ラボ」と名付けた空間を設け、いつでも実験器具などの教材に触れ、学ぶことができるよう工夫するなど、学校全体が主体的・対話的で深い学びの場となるよう計画しました。
統合前から学校とのつながりが深い近隣住民の方々により、花壇や田畑の整備、子供の登下校の見守りや清掃、メディアホールでの講演会なども行っていただいており、地域とともに育み・歩む「みんなの学校」となることを願っています。
建築設計部
山本 和宏