爽やかな装いの新図書館。既存の音楽ホールとデュオを奏でるように並ぶ姿が、まちづくりの新たなシンボルとなっています
Photo 笹の倉舎/笹倉洋平いつでも自由に滞在できる、交流エントランス。展示や情報発信、イベントの場として、使い方もアレンジも自由な活動スペースです
Photo 笹の倉舎/笹倉洋平1000㎡を超える杉板が張られた、緩やかな曲面の天井がふわりと利用者を包む閲覧スペース。上からも自然光がそそぐ、暖かく柔らかな木質空間です
Photo 笹の倉舎/笹倉洋平小さなお子さん達も楽しめる、曲面のユニークな書架が並ぶ児童書エリア。想像力をくすぐられて、物語の世界に誘われる、迷宮への入口です
Photo 笹の倉舎/笹倉洋平ロードサイドに並ぶ大きな窓と散りばめられたアクセントカラーが内外をつなぎ、館内の雰囲気が外部にも広がって、道行く人を利用にいざないます
Photo 笹の倉舎/笹倉洋平
兵庫Project 5
淡路市立津名図書館
くにうみの島の、新しい始まり
人と出会ったり、集まったり、何かを作ったり、発信したり、幅広い活動ができて、まちのみなさんが活躍する場となる新しいかたちの図書館です。
ふわりと舞う白い大きな屋根の下は、木をふんだんに使った明るくやわらかな空間。個性的な児童書エリアやティーンズコーナー、お好みに合わせて選べる閲覧席、工作に使えるスタジオなどがあり、若い世代や子育て世代も気兼ねなく利用していただけます。
隣の音楽ホールのホワイエと向かい合わせに、思い思いに過ごせる交流エントランスを設けています。ここはおしゃべりも飲食もOK。展示や映像を使った情報発信もできる、ある意味白くもなく平面でもないキャンバスのような場所です。
市の<過去から未来まで>を紹介する「あわじ出会いのみち」、図書館で活動するみなさんの拠点「サポーターズルーム」もあり、創意工夫を楽しみながら参加できて、市民協働やシビックプライド醸成も支援できる図書館です。
本の行間のように、想像を広げられる余白のある空間に、ひらめいたアイディアに応じて自由にアレンジできる設えがちりばめられたこの図書館では、設計の意図を裏切り想像を超える出来事が、次々に生まれてくるでしょう。
訪れるたびに何かがきっと違う、建築も利用するみなさんも、使いながら育っていく図書館。淡路島に訪れる機会があればぜひみなさんも立ち寄ってみてください。
建築設計部
小平 弥史