奈良Project 1

介護老人保健施設ハビリス

日常生活の延長として、普通の暮らしができる空間

介護老人保健施設は介護が必要な高齢者が入所し、住み慣れた自宅へ復帰するための訓練を行う施設で、病院と自宅の中間的な役割を担います。この施設は生活空間と訓練の場を明確に分け、リハビリを行う部屋を前面道路側に配置、全面ガラスの大開口としています。利用者は、外部の豊かな自然を見ながらリハビリができ、またリハビリの様子が外部から見えることで、張り合いを感じ、リハビリ意欲を高める空間づくりをしています。

また、エントランスには地域に開かれたカフェを設けることで、地域との接点を生み出し、パブリック性を高めています。普段私たちが日常生活で家(内)とまち(外)を行き交うように、利用者は日常生活の延長として、生活空間であるユニット(内)とカフェ(外)を行き交います。身だしなみを整え、気持ちを切り替え、地域の人が利用するカフェに足を運ぶ、そうした日常生活の延長としての暮らしを体験することで、利用者が自然と体と心を動かす、社会とつながる実感が持てる。それが少しでも在宅復帰の助けになればと考えました。

建築設計部
 本田 隆作

奈良県生駒市上町88−1Google Map
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